さっきから、変だ。
心臓の持病とか持ってましたっけ、私。
ぶんぶんと首を振り、最悪の展開を想像してしまい後悔する。
た、多分……大丈夫だよね……?
吉良くんに続いて建物の中へと入る。
入り口近くのエレベーターに乗った時、吉良くんの携帯の着信音が聞こえた。
「……出ないんですか?」
「うん、どうせあと数秒後には顔を合わせることになるし」
吉良くんが私の耳元にそっと唇をよせ、なにかを囁く。
「……っ!?」
な、なな!?
なに言ってるんですか吉良くん!!!
顔が熱くなるのが見なくてもわかる。
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