「……水くさいな、僕と君の仲でしょう。アルバイト探してること、僕に相談してくれればいいのに」
「……!?」
な、なんで……?
もしかして、今朝のまこちゃんの声が吉良くんに聞こえてしまってたの……?
吉良くんの誕生日の話を聞いたのは昨日のことで。
アルバイトの話だってまこちゃんにしかしてないのに……
「ふふ、不思議そうな顔も可愛いよ。僕は君のことならなんでも知っ……ごほん!
ぐ、偶然、小耳に挟んだものだから」
「あ、そ、そうですよね……」
私も大きい声だったし、聞かれても仕方ないよね。
内緒で買って渡そうかと思ったけど、聞かれてしまったならいっそ欲しい物を聞いて渡したほうがいいのかも。


