那央があたしのことを想ってくれてるのはわかるし、愛されてる自信もある。

それなのに、ただ友達と笑い合っている場面を見たりするだけで、不安になってしまうのはどうしてなんだろう。

やっぱり贅沢なのかな、あたし……。




観光を楽しんだ後は綺麗なホテルでのんびりくつろぎ、豪華なバイキングで夕飯をたらふく食べ。

同じ部屋の舞花を含めた友達4人で、ガールズトークで盛り上がった。


そうして一日目は終わった……と思っていたのだけど。



「……縁、寝てるじゃん」

「ぷぷっ、よだれ垂れそう」

「いいから起こすよ。せーの」



……ん?

何か話し声がする……と思った瞬間。



「「ハッピーバースデー!!」」

「ぅわぁ!?」



ベッドに横たわっていたあたしは、突然耳に響いた声に驚いて飛び起きた。

そんなあたしに大爆笑する皆に、眠気も吹き飛んで目を見開く。



「え? えっ、何!?」

「縁、誕生日おめでとう! もう12時過ぎたから皆お祝いしに来てくれたんだよ」