駅方面へ歩くこと15分。
駅前の賑やかな通りを外れて路地裏に入ると、レンガ造りにグリーンの屋根の、可愛らしい家のようなお店の前で那央は足を止めた。
「ここ、レストラン? こんな可愛いお店があるなんて知らなかった~!」
「そう。イタリアンなんだけど、なぜかコロッケが美味いって評判らしい」
「ぷ、なにそれ」
笑いながら木製のドアを潜ると、そこはレトロな雰囲気の店内。
木のテーブルにチェック柄のクロスが敷かれていて、なんだか心が和む感じ。
店員さんに促されて席につくと、「ん」と那央から渡されたメニューを眺め始める。
「わぁ~迷う! 生パスタも美味しそう……だけど、コロッケが評判ならそっちも気になるし……」
「コロッケならサービスするよ?」
食い入るようにメニューを見ていると、コトンとお水が入ったグラスを置く店員さんがそう言った。
顔を上げると、そこには笑顔がとびきり爽やかなイケメンが。
なんか誰かに似てるような……?



