コイツ、俺の嫁候補。

「今度那央くん紹介しなさいよ?」

「えー」

「えーじゃない! 娘がどんな男の子と付き合ってるのか、確かめておくのは当然でしょう」



まぁ、別に那央なら会わせることに問題はないけど、やっぱり恥ずかしい。

那央だってあたしの親に会うなんて嫌………がらなそうだな、なんとなく。


あいつの無邪気な笑顔を思い浮かべていると、お母さんはアイスを一口食べて言う。



「おばあちゃん、『縁の花嫁姿を見たい』って言ってたでしょ? あれはあながち冗談でもないの」

「え?」

「私が早くにお父さんを亡くして、その後誰とも結婚しないせいか、縁にはいい結婚をしてほしいって願望が強いのよ」



そう、なんだ……。

おばあちゃんがあれを本気で言ってるとは。



「でも、結婚なんてまだ全っ然考えらんない」

「そりゃそうよ。私だってまだ縁にはお嫁に行ってほしくないもの」



さっきはおばあちゃんの言葉に乗ってたくせに、本心ではやっぱりそうなんだ。

クスッと笑っていると、お母さんは急に真剣な顔になる。