コイツ、俺の嫁候補。

「お前、そんなことで悩んでたのか」

「そんなことって!」



華ちゃんにとっては重大なことなのに!

眉をギュッと寄せるあたしに、涙目で下唇を噛み、俯く華ちゃん。



「男子はそーゆうバカなこと言いたい年頃なんだよ。兄弟たくさんいたって何も悪くないんだから、堂々としてりゃいいの。
愛し合えばセックスするのは当然だし、デキる時はデキる。うちらの親が相性良すぎってだけ」

「ちょちょちょい、那央!」



はっきり言い過ぎ!!

赤面して動揺していると、那央は「でも」と言って真面目な顔になり、華ちゃんを見つめる。



「悪かった」

「え……?」

「華が、俺達にも相談出来ないくらい悩んでたなんて知らなかった。ごめんな、気付いてやれなくて」



子供にするように優しく頭を撫でられた華ちゃんは、開いた目に再び涙を滲ませる。



「兄ちゃん失格だな」

「……ううん。黙ってたあたしも悪いから」



涙を拭った華ちゃんにようやく笑顔が戻って。あたしはすごくほっとした。