次々と仲間が喰われていく。
舟まであと一歩というところで、目に前に立ちはだかるのは、村長のタキエ。
サラは拳銃の引き金を引いた。
弾はタキエの肩を貫通したが、肉を喰らおうと飛びかかってくる‼
サラは身を反転させた。
そこへ。
槍を持って潜んでいたミツコが、タキエを串刺しにする。
「行くわよ」
赤子を抱えて舟に乗り込んだサラ。
ミツコに手を差し伸べるが、ミツコはゆっくり首を振った。
「いつか、喰べてしまうから」と。
赤子を見るミツコの目は、飢えで血走っている。
優しく舟を押すと、ミツコは叫び声を上げて、戦場へと戻っていった。