大食、強欲、惰性、色欲、傲慢、嫉妬、憤怒。
それら全てを叶えたサラとナタリー。
七つの大罪に追われ、たどり着いたのは、この世の果てだった。
「サラ、もう逃げ場がないわ」
ナタリーはブレーキを踏んだ。
「逃げる必要なんてないじゃない」
二人はしばらく見つめあい、ソッと唇を重ね合わせる。
「次に目が覚めたら、地獄ね」
「いえナタリー、きっとアリスの国よ」
銃弾が飛び交う中を、二人を乗せた車は崖から飛び立った。
二度と目を覚まさなくてもいい。
悔いなどなにもない。
そう、思っていたのに…。