ルカやアイツが純赤石を作ってくれた後ホテルをでて手を振って分かれた。

そしたら馬とネコと俺。

そしてスタートウォッチが切られた状態。

「なあタマルカからなんか聞いているのか?」

「王族と接触したときどうするのかとかのう・・事細かく教えられているんじゃがそのとき言うのじゃ。とりあえずその馬に乗ってみてはどうじゃ純一」

「乗せてくれるかな」

俺はこわごわとバサシに始めてこんなに近づきクラに乗ろうとしてみた。

そしたらバサシはヒヒーンと足を上に上げて乗せまいとした。うん。知ってた。

俺は転んだがとりあえず立ち上がり。

「ということだ。タマ。」

そういった。

「では移動術しかないのじゃな~。これであの女子と同じくらい早くなる練習になるかものう」

確かにいわれて見ればルカのように早く移動できたらもう同等って感じ。

バサシにはピンチになったら無理やり乗ることにしてとりあえず俺は俺を磨くぜ。

とりあえずリュックに入ってた怪しい方位磁石を頼りに北に向かうことにした。

あれ?俺の移動術早くなってる気がする。

けどまあバサシは余裕でついてきてる。

タマはリュックの中で頭だけ出してる。

バサシより早くなったら俺ほめられるかもしれない。

よし。がんばろう。

・・・・

「ハア・・ハァ・・ハア・・」

2時間かけてルビーアイズに来た。

さっきの街はレインボウガーデンらしい。

レインボウガーデンには2時間で戻れると。

つうか早くも戻りたくなった。

ここは村って感じでなんていうかテンガロンハットをかぶったカウボーイがいそうなそんな感じ。

町の居酒屋の出入り口が木でギーィって開く感じ。

リュックには簡易寝袋とかいろいろ入っているので最悪の場合安全そうな所でキャンプしろよってことなんだろうけど。

えーとここでは目を見て話しちゃいけないんだったよな。

ルビーアイズの人の目はみんな赤くて封鎖的なイメージがある町だった。

よそ者だから目立つけどいや、バサシがいるから目立つのかよくわからんが

目をあわさないようにとりあえずきょろきょろしといた。

地図ではここにスタンプがある。そしてここから東に行けば狩場がある。

土でできてるような廃墟っぽい感じの建物が続く。結構でかいなこの町。

うろうろしててもなかなかスタンプ→って書いてるわけじゃねえからよくわかんねえ。

「何かお探しかえ?」

魔法使いのババアみたいな高い声だ。とりあえずもうう疲れたころだった。

振り向くと・・・

年老いたウサギだった。うーん。ウサギねえ。目は赤い。

年老いたっていうのがなぜわかったかっていうとなんとなく脂肪がだるんとしてて服も着てるんだけどボロだから?

「ああえっとスタンプを探してるんだけど・・知らないか」

「これのことかえ?」

ウサギの背にはスタンプがくくりつけられていた。

「そ!それそれ!それ押したいんだけどちょおっと貸してくれないかな?」

「うーんタダで?」

あ・・こいつ、がめつい感じのやつだ。

「ウサギってナニが好きなんだ?」

俺は目をあわさずに言った。

「魂」

「駄目」

「寿命」

「駄目」

「足」

「・・ダメダッつってんだろもっとまともなものいいやがれ!」

って俺は目を見てしまった。

そしたらウサギの体がぶくぶくぶくぶくとでかくなってきて超ファットなウサギになった。

「目を見たなあ!目を見られた!どうしよう取られる取られる!」

「み、見てねえし!とらねえし!」

うそも方便。

「ほんと?気のせいだったかのう・・・失礼失礼・・」

ウサギの体は元の体に戻った。

や、やばかったんじゃない?

《タマ!どうしたらいいんだろうな!》

《スタンプを取るには何かと交換すればよさそうじゃが・・・ほしい物がグロイのう》

《だよなあ・・これ戦うパターンかなあ》

《純一物は試しでそのカードを見せて見たらどうじゃ》

《おう。そうしてみる》

「このカードが目に入らぬか!」

・・言ってやった。

俺は首からぶら下げたカードを目を見ずに掲げてみる

そしたらウサギはかしづいて

「ははぁ王侯貴族の関係者でしたか。」

おおぉぉ効果あり!

「早くスタンプを渡すのだ」

ルカのまねをしてみた。

「しかしですねこれはあのう・・」

「なんなのだ」

「私の契約者との約束でして旅の若者が訪れた際のみ押させるようにと。契約者との約束は絶対でございますのでハイ。」

んーガードが固いな。

「その旅の若者が俺!」

やっぱマネは似あわねえw

俺はウサギのほうをチラッと見たらもうかしづいてなかった。

「王侯貴族の関係者・・で・・旅人。確かに・・。ああルカ様のお知り合いでしたか。では手合わせにてスタンプを渡させてもらいます」

やっぱそうなるのね~

「剣!」

そう呼ぶと赤目が手の中に出てきた。

でてこなかったらどうしようかと思った~

ウサギはムキムキになって二倍くらいの大きさに成長?した。

耳が可愛かったのにもう可愛さがほとんどない。おっさんだこれ。

あのゴリラのおっさんを思い出した。
まだ生きてるのかなあ。

敵じゃなければあのノロもあのおっさんも死なずにすんだかもしれない。

いや、もう巻き込まれている時点で運命の歯車は回っていたんだろう。

俺はウサギが出した武器に驚いた。
島の武器に似ている。

ヌンチャクと剣が混じったような形状で使いこなされると戦いづらい。

ウサギはかなり強かったがはじめのスタンプだからか俺の方が強かったので押してた。

周りを見たらいつのまにか人だかりみたいなものができててびっくりした。

はずいじゃん。

「ぬぬぬなかなかやりますなぁ」

「うさぎさんもな・・早くスタンプ渡したほうが身のためだぜ。」

「正攻法で勝てないならいろいろ方法はございます はっ」

ウサギはいったん離れてお尻をフリフリしはじめた。

「あのな~・・フリフリしたって可愛く・・・あれ・・眠たく・・なって」

なぜか眠気が襲ってきた。

さっさと止めを刺せばよかったものを・・そんな声が聞こえてきそうだ。

殺すということにまだ抵抗があるうちは甘いのかな。

周りで見守っていたバサシがいきなり俺の服をくわえて走って・・

そこまでは覚えているんだが俺は眠ってしまったのだ。

多分シャキンって音がしたから眠ったところをあの武器が襲ってきたんだと思う。

って俺一回死んでるじゃん。

なんてことをぼやっと考えて目を開けたらそこは料亭みたいなところだった。

バサシがカードをくわえていたのでバサシがカードでここに運んでくれたわけか。

「タマ生きてるか!」リュックの中にタマがいない。

「おるじゃろ。ここに。お前たちはいいのう食べ物を食べなくても生活できて。」

タマは机の上に乗って刺身を食べていた。

・・・・・。まあ確かにタマの食事を気をつけねば。


「バサシ!サンキューな。俺軽く死ぬとこだったわアブネーアブネー」

簡単に死にかけるなよな。そんな顔でバサシはこっちを見てプイっとしたのだった。

料亭で俺もなにか食べるものをって注文しようと思ったけどせっかくなので純赤石と赤い石をかじった。

「純ちゃんがんばるのだ・・」

おお俺励まされた。
これは紛れもなくいとこ殿の声。
嬉しいなあ。

でも俺へたれでウサギ一つ殺せなくて逆に殺されかけてなんだかなあ。

「なあタマあそこでさあ俺どうしてたらよかった?」

「怪我でもさせて参ったと言わせればよかったのではないかのう」

そうか。タマとは話が合う。
お互い平和主義だもんな。

「怪我させるには強くて殺すのは抵抗あるんだ俺。」

「あの女子のように純一まで生きなくてもよいじゃろ」

「そうだよなあ殺さずにスタンプ押せねえかな」

「スタンプは一旦あきらめてはどうじゃ?」