いつもより流華が沈んでいるように見えた。
考え中?
どったの?ダイジョブハニー?
なんて声をかけれる雰囲気じゃない。
流華はそもそもなんで目が赤くなって帰ってきたんだ?
なんで青くなってんだ?
もう謎だらけだぁ!!
今日は兵庫で寄り合いを開いた。
神戸のデカイホテルのフロアを貸し切って
いつものより海を眺めながら部屋には誰が持ってきたのか
桜が鉢植えでドカンと置かれている。
そして番傘のでっかいようなやつ。
まるでお茶会みたいなのの中心にして円陣を組むように御前が並び
その中心に俺のいとこ殿はいる。
その姿はやはり息を呑むものもいるくらいに凛として美しい。
結局眼帯もバレたときのカラコンも一族の心象を悪くするということで
流華は力を使い続けておさえているから今は赤茶色だ。両目とも。
俺は心配になるけど眼力がなくなった島主・純血として流華の価値が島にとって下がるのは
流華にとって島の民に不安を与えると言って
兵庫に向かう道中一族のものと鉢合わせするぎりぎりまでサングラスを外さなかった。
一流のアスリートは脈拍までコントロールできると言うけど・・
そんな感じなんだろうか・・。
流華が茶席のような真ん中ででかい座布団にすわり桜を眺めて
「不愉快だ・・」
と小さな声で言った。
「流華・・はからいってやつじゃないの?聞こえちゃうよ。」
アイツは流華にそう耳打ちした。
何が不愉快ではからいなのか。
どーでもいーーや。
ルカのそれもこいつの知ったかも今に始まったことじゃない。
一族のモノが続々と入ってくる。
賢者もこんなとこまであんな島からご苦労だよな。
ヘリとかを攻撃されないところを見るとルカにしか攻撃は集中してないんだろうか。そう思った。
全員が流華に挨拶をすませ宴会が始まった。
と思ったら流華がパンパンと手をエッケみたいに鳴らした。
お前・・・タモさんかよ・・。
ぜってーそれやってみたかっただけだろ。
静寂になった空間に流華の声が響く。
