「梓ちゃーん、外であそぼーっ?」 「いいや。暑いし」 「そ、そっか」 小学生時代。 クラスの子達は、私を何度も遊びに誘ってきた。 けど、なぜか、"うん"の一言が言えなくて。 本当は、遊びたかったのに。 仲間のいる世界が欲しかった。 いつしか私は独りぼっちで。 教室の空気と化した"私"は、いないも同然なんだ。