「えぇ、もうジェットコースターはやめようよぉ」
結月は本気で焦りながら、震える手で遥陽の服の裾を引っ張る。
…計算なのか、天然なのか。
うん、これは絶対天然だな。
「コーヒーカップでも行く?」
私がなだめるように言うと、
「茜…、うん!行く!!」
と小さな子供のような素直な笑顔を私に向けて頷いた。
それから、遊園地制覇を目指して、私たちは園内を探検するように片っ端から乗っていった。
まぁでも、ジェットコースターは結月の反対を押し切って、もう一度乗っちゃったけど。
乗ったあとの結月、半分失神状態で大変だった……。



