「じゃあ四人揃ったことだし行こっか」
「一番遅く来た奴が言うのかよ」
「いいじゃん別に。だって早く行きたいじゃん?」
Wデートをする場所は、定番の遊園地!
最近出来たばかりのところで、面白いと評判がいい。
遥陽は「まぁなんでもいいけど」と笑顔で呟いたあと、矢崎は先頭に出て「行こうぜ」と大きな声で言った。
「ねぇ、結月…いつ言うの?」
後ろで私は、結月の耳元でコソッと言った。
「帰り際とか、……観覧車一緒に乗れたら」
「オッケ。協力するね」
「ありがと、茜」
私にお礼を言った結月のつぶらな瞳には私は映ってなくて、真っ直ぐ遥陽を見つめていた。
私は、あまり見たことない結月の強い眼差しに、呼吸するリズムを崩した。



