そして俺らは、引き寄せられるように


 甘くてしょっぱいキスをした――。





 これは、始まりのキス。


 本物の恋人として、君の隣にいるよ。



 ずっと、ずっと。






 ふわりと揺れるように微笑む彼女の表情は、まるで幸せだと叫んでいるようで。


 俺もつられて微笑んだ。







 四角関係はついに終わり、ハッピーエンドという名の幸せの光を掴むことができただろう。



 今まで感じた、辛さも苦しみも嬉しさも温もりも全部、“純愛”の欠片。





 恋をした俺らの、生涯忘れない、輝いた日々。


 どこまでも続く関係図の、ほんの一部分。





 想いを繋ぐものがなくても、きっと心の中で繋がっている。


 そう信じて、俺たちは前へと歩き出した。



 確かな幸せと笑顔を求めて――。