じゃあ夏祭りのあの日に俺がしたことは、なんだったんだよ。


 それなら先に言えよ。




 言ってくれなきゃ、わかんねぇよ!!





 数回行ったことのある遥陽の家。


 その真向かいが、あいつ…新川の家。




 俺は新川の家へ走っていた。


 新川はいつから俺のことを――。





 いや。今はそんなことどうでもいいんだ。


 本当に俺のことを想ってくれているのか。




 そこが今大事なことなんだ。







「はぁはぁ……」


 全力疾走で、やっと新川の家の前に到着した。




 つ、着いたぁ。


 疲れた……。




 荒れている息。走りすぎたせいか、肩で呼吸をする。