「え、ちょ…ま、待って!
 なんで結月が遥陽のこと好きって知ってるの!?」




 私、言ってないけど…。


 さらっと言った矢崎に、私は動揺しながら聞く。




「んなの見ればわかるって。わかりやすすぎなだけだから」



「じゃあ…私もわかりやすいの?」



「新川は――俺、ガン見するくらい見てたから。気づいちまったんだよ!」





 顔をりんごみたいに真っ赤にして、顔を背けながら矢崎が言った。


 私もつられてかぁ~!と赤くなる。



 そんな…恥ずかしい。

 明日からどう過ごせばいいのよ…。



 見られてるって思うと、恥ずかしくなって…気になっちゃうじゃない。





「バカ。私のこと見ても面白くないじゃん」


「おもしれぇよ?」


 どこが!?




「なんかさー、表情コロコロ変わるんだよな新川って」




 …そうなの?自分じゃわかんないなぁ。


 でも、本当に見てたんだ…私のこと。照れるというか、なんというか。話しかければいいのに。