「結月は何も悪くないよ」
え…?
茜は凛とした声で、真っ直ぐにあたしを見つめながら言ってくれた。
優しい笑みを向けながら。
「結月は、私のことを思って遥陽に言ってくれたんでしょ?なら何も悪くない。…悪いのは、自分の想いをすぐ伝えなかったあたし」
…本当に
本当にどこまで優しいの?
茜の優しさが、あたしの傷ついた心を癒すかのように包み込む。
茜の優しい光が、あたしの真っ黒に染まりかけた心を照らしてくれる。
親友の温もりが、こんなにもあったかいものだったなんて。
今の今まで知らなかったな…。
――茜が親友で、本当によかった。自慢の親友だよ。
「幸せになるために、自分の気持ちに素直になってよ!茜」
あたし、もう「ごめん」は言わない。
その代わり、茜の背中を押してあげる。
ねぇ茜、もういいの。
茜は、自分の気持ちを表に出していいんだよ。
たとえ誰かを傷つけたとしても、茜はもう十分傷ついて不安になって悲しい思いをしたんだから。
茜はもう、自分の幸せだけを考えていいんだよ。



