「――結月、一緒にお昼食べよ?」





 昼休み、茜があたしをランチに誘ってくれた。


 今日、初めて茜と話す。




「う、うん」




 鼓動のリズムがどんどん速くなっていく。



 何か言われるのかな。


 それともあたしが何か言うのを待ってたのかな。




 あたしはお弁当をカバンから出しながら、茜を横目で見た。




「どうかした?」


「ううん!なんでもないよ」



 あたしの視線に気づいた茜が首をかしげて聞いてきた。



 …特に今までと変わった様子はない。


 それが逆に怖い。





 何かあるんじゃないかって

 どうしても思ってしまう。