けれど、もうすでに複雑に絡み合った赤い糸を元に戻すのは難しい。




 デート前日に感じた予感は、さらに大きく不吉なものに変わっていく。






 片思いの先に待っているのは、笑顔か涙か。






 気づいた本当の想いに幸せを感じる私。



 真っ直ぐな好きを伝える矢崎。





 ――さて、もう二人は?







 やっと、心の底から結月を応援できると思ったのに。



 四角関係は一方的に崩れてく。






 冷たい風が頬を滑りながら、私は心の奥で感じていた。





 この温もりと幸せが壊れる、そんな予感を。


 気づかないふりをして、待っていた。





 皆が幸せになれる、四角関係を乗り越えたハッピーエンドを。