「な、なに?」



 明るく聞き返した。



 ドックンドックン…。


 心臓が、うるさい。






「あたし、言ったよ。好きだって」





 まだ表情を変えない結月が恐くて、言葉を発しただけでビクッとなってしまう。


 それで、どうなったの?



 気になるのは、その次の出来事。


 でも心の中で聞いても、声には出せなかった。





「そしたらね………
 バッサリフラれた」



「え…!?」





 フラれた?え、遥陽、結月のことフッたの!?


 なんで!?





「他に好きな子がいるんだってさ」





 遥陽は結月のことが好きではなかった。


 じゃあ誰を好きなんだろう。