たまに目が合って、ドキドキしていた。

君とは隣になれるときもあったけど、ほとんど距離が遠かった。

それでも、会える日は自分でも分かるくらい、その日のテンションが高かった。

でも君と会えない日は学校に行きたくなくなっていたんだ。

そんな中、1つだけ分かったことがあった。それは


「あのね、ひとみくんのことで分かったことがあるの」

愛香が聞いてきた。

「えっ、なになに?」

「実はね、ひとみくん瀬田駅が来ているみたいなの」

「どうして分かったの?」

「だって桜川で乗り換えする前の電車で会っちゃったんだもん」

「そうなんだ。すごいね」