自分の部屋の窓から外を見れば、今日の天気は快晴。


まさに絶好の草むしり日和だ。


この学校はどういう理由かは知らないが、全学年一斉草むしりが学期毎に行われる。


どの時期の草むしりが一番大変かなんて簡単だ。


気候も心地よい温かさで、雑草も太陽の光を浴びて元気にぐんぐんと育つ季節。


即ち、春から夏にかけての間という事だ。


そして現在、6月を前に控えた5月の終わりだ。学校側としては、梅雨に入る前にやってしまおうという魂胆らしい。



いや、もう何ていうか、……面倒臭い。



寝起きのふらふらとした足取りで少しずつ学校へ行く準備をしていくが、如何せん今日は身体が怠い。


というか、頭がズキズキと痛む。



「片頭痛かな?」



そう独り言を漏らすと、持っていた制服のブラウスに腕を通した。



一応一通りの準備が終わると1階のリビングへと向かう。階段を下りるその振動でさえも、頭に痛みが響く。


「はよー」と言いながら向かうのは色んな薬が置かれている薬箱のある場所。



「頭痛?」



片手で頭を押さえている私を見て食卓の椅子に座りながら首を傾げるのは、私の妹の海だ。


海は私と3歳違いな為、今は中学2年生という思春期真っ只中である。



お父さんが最近海が話をしてくれないと嘆いていたっけ。



「うん。そうみたい。海と身体変わりたい」


「絶対嫌だし!」



そう言ってみれば、海は眉間に皺を寄せて完全拒否だ。