―――…? …………こげる?? 「小夏!鍋が…!!」 七世の指差した方向には、火にかけたままの鍋。 中身が真っ黒にこげて、食べられる状態じゃない。 「―…うわ!!やば…」 「落ち着け、小夏!!」 焦った私の手が、鍋の取っ手に当たった途端… ――――バシャ 鍋ごと引っくり返って中身が全部床に落ちる。 床から蒸気が立ち込めるのを、私たちは呆然と見ているだけだった。 ―――私…最悪だ……。