チャリを全走力で走らせてやっと着いた家。 その場にチャリを投げ捨てて、玄関へ走る。 玄関のドアノブを音を立ててこじ開けようとするけど、全然開かない。 「……クソ…やられた…」 今日という日に限って自分用の家の鍵を忘れてしまった。 最悪なタイミング。 ふと玄関の横に、オレのカバンを見つけた。 中身は全部、オレの洋服や日曜品などの必要なもの。 そして、母親からの手紙も一緒に入っていた。