いや、言っても良いんだよ?



 でも、勇都くんの約束を破ることになるから、言えない。







 私、自分のことしか考えてないじゃん。


 悪い人だなぁ・・・。





「あなた、名前は?」



「く、日下幸菜です」




「そうなの。
日下さん、悪いんだけど、彼が起きるまでいてくれる?」



「え?」



 何で私が?


 先生いれば良くない?




「わたし、この後職員室に行かないといけないの。
ここ空けておくと、彼が起きた時手当てする人がいなくなってしまうから。

日下さん、彼が起きたらわたしの代わりに手当てをしておいてくれないかしら?」



 えー!?


 マジですか。




「良いですよ?」