目の前には、寺内遼平と上田風真。


 それに、峯長勇都の姿。




「・・・日下さん?」



 普段と変わらぬ口調で峯長勇都が言う。




「あ・・・」



「何?立ち聞きしていたの?」



「いや・・・そういうわけじゃぁ・・・」



「じゃあ、何でいるわけ?」




 にっこり笑っているけど、目が笑っていない。



「あ、あの。た、担任にこっちの職員室に頼まれごとされまして・・・」




 本当のことです、はい。




「じゃあ、どうしてすぐ帰らなかったの?」




 あ、そこ来ます?



 どうしよう・・・。