「優斗くんが舞原神楽!?」


「ご、ご存知なんですか!?」



「知っているも何も、私がユキだもん!」



 って、前に美夏が暴露していなかったっけ?


 覚えていないけど。




「えええぇぇぇぇぇぇえええええ!?!?」



 今度は珍しく優斗くんが絶叫。



 再びお客さんやスタッフさんの冷たい視線をあびた。




「そうだったんですか!?」


「そうだったんですよ!!」



 2人して立ち上がって顔を見合わせて、一緒に吹き出した。



「いや・・・まさか驚きでしたね。
日下さんがユキだったとは」


「私も驚いたよ。
世界って狭いなーって思った。

優斗くんが舞原神楽ってことは、優斗くん小説家になりたいの?」




 前に舞原神楽さんが送ってくれたメールの内容を思い出す。



「・・・多分、僕には無理ですけどね」




 あ・・・入ったよ、ヘタレモードに。