「実はあの後、両親から手紙が届きまして」
両親って・・・。
水門くんを理事長の所へ養子にやった張本人の?
「空港で、僕と美夏が話している所が、椎葉さんに見られていて、それで両親の耳に届いたんだと思います」
椎葉さんって、本当に美夏のことを報告するんだなぁ・・・。
よく出来たお方です。うんうん。
「両親は、美夏が何も知らぬまま僕と別れたのを気にしていたんです。
そのせいなのか知りませんが、美夏は僕と別れた後から全く笑わない大人しい子になったらしいんです。
両親は何度も僕と美夏を会わせようとしたらしいんですけど、僕の今の父が何故か会うことを許さなかったんです。
でも、この間会ったのを椎葉さんから聞いて、美夏も元の明るいよく笑う性格に戻って。
これで安心して舞原を継がせられる。
と、書いてありました」
「え?
じゃあこの間の空港で、水門くんは美夏だけでなく、ご両親とも和解できたの?」
「そうみたいですね」
「良かったね!!」
あ~!私も嬉しいよぉ!
「だから、日下さんには本当に感謝しています。
空港に行かないと言っていた僕を説得してくれたんですから。
ありがとうございます」
私、大したことしていないのに~!
なんか、良い気分だなぁ!


