僕は峯長くんから、日下さんが行方不明なことを知った。



 ・・・でも。



 多分、あの手紙の内容は、間違いではない。


 嘘偽りない真実だ。




 だからっ・・・。



 僕の進むべき道は決まっている。



 誰も逆らえない、すでに引かれた道がある。



 見えない鎖で縛られる。



 見えない糸で操られる。








 でも、最後ぐらい良いじゃないか。


 夢を見させてほしい。



 希望を捨てたくない。



 少しの時間だけで良い。



 自分で決めさせてほしい。





 僕の、歩くべき道を。