2人のユウト





☆勇都side☆



 幸菜が、女子に連行された。


 俺は、何故だかこのまま幸菜を放っておくのはいけないと思った。



 急いで幸菜のあとを追いかける。



 でも、幸菜を連行した女子の足が速いのか、どこに行ったのかわからない。



 テキトーに走り出し、女子の行きそうな場所を探す。



 特に止まりもせず、左へ曲がった。




ドンッ




 止まらなかったせいで、俺は誰かとぶつかった。



「あっ、すいません」


「・・・いえ・・・・」



 ん?この声、どこかで聞いたことあるぞ?



 顔を上げると、思った通り水門だった。



 水門も顔を上げ、俺だと気が付いたらしい。



 眼鏡の奥の目が、少しだけ大きくなった。




「峯長くん・・・?」