「実はですね・・・」
私は灯さんに時間が進んでいた不思議な出来事や、水門くんの話をした。
「まず、言わせてもらうわね」
「はい」
「あなたが体験した時間が進んでいたという不思議な出来事だけれども。
ユキは、その水門くんという男の子からメールが来ていることに気が付いた時に、携帯電話を置いて俯いたと言ったわね」
「はい、言いました」
「もしかしたら、その時にユキは寝ていたのかもしれないわね。
ユキさえも気が付かないうちに」
「え?そんなことあるんですか?」
「寝足りなかったんじゃないの?
詳しくは専門家じゃないからあたしもわからないわ」
寝足りないからって、気が付かないうちに寝るなんて。
「ところでユキ。
聞きたいんだけど」
「はい、何ですか?」
「その水門くんという男の子のこと、
好きなの?」


