話が終わったらしく、幸菜は携帯電話を仕舞う。
そして、小さいが溜息をついていた。
俺がいることに気が付いていない。
ばれるとマズいので、さっきいた場所に戻る。
ユキを守らないと？
ユキって、あのケータイ小説家のユキか？
どうして幸菜がユキを守るんだ？
俺は幸菜がこっちに来ないと思い、スマホを取り出し、仕事中であろう、とある人物にかけた。
『もしもし？何の用よ』
「忙しい所悪いな。
聞きたいことがあるんだ」
『何よ我が儘ね。
用件をさっさと言いなさい』
「ユキの関係者に灯という人物がいないか調べてほしい。
頼めるのはお前しかいないんだ」
『灯？わかったわ、調べておくわね。
にしても珍しいわね。
あなたがユキを気にするなんて』
「あ？ライバルのことは誰だって気にするだろ。
俺は当たり前のことをしただけだ」
『そう・・・。
まぁ良いわ。
その代わり、またお姉様によろしくね？』
