☆幸菜side☆




「・・・うっ・・・うあっ・・・」



 私は人の少ないホームの端で、うずくまった。


 誰もいないから、私は可笑しい人にならない。






 さっき聞いた、水門くんの過去。


 凄く、辛い話だった。



 ドキュメンタリーを見ると号泣する私にとって、あの話は涙腺がすぐに緩んでしまった。



 情けないなぁ・・・。




 遊園地では水門くんの見えない所まで我慢出来たのに。


 さっきはもう、限界だった。







 しかし、水門くん鈍感なんだなぁ・・・。


 鈍感いうか、天然?



 凄く可愛らしくて、思わず可愛いと呟いていた。



 今思えば、恥ずかしいことしたな。