勇都くんが良くても、私が駄目です!
「もしかして見られたくないんだ。
自分の持つ、ゴスロリとかを」
ニヤッと笑って、からかうように言う勇都くん。
って、どうして私がゴスロリ持っていると気が付くの!?
「どうしてって顔だな。
理由、気になるか?
俺が幸菜の私服をわかる理由を」
気になりますとも!
「日下幸美(ゆきみ)、だろ?
幸菜の母親は」
ど、どうしてお母さんの名前を!?
「有名ゴスロリデザイナー・日下幸美。
ファッション界では有名な人物だからな」
「どうして、私のお母さんだと、わかったんですか?」
「日下幸美には1人、娘がいるんだ。
俺と同い年の娘が。
その名前は幸菜。
初めて幸菜に会った時、日下幸美の娘だなと思ったんだ。
でも、娘なのに幸菜は地味だからな。
俺の勘違いだと思った。
だが今日会って、幸菜の私服を見た時、確信した。
幸菜は日下幸美の娘だと」
探偵ですか、勇都くんは。


