夜 2人で母の元へ行き話しをした。

 父は、知らん顔である。。

話をしてみると、母は怒りはしなかった。

 「次がないようにしなさい。」

次がないように。ってことはおろせってこと・・・?

私は涙があふれた。

 「次もし同じことになればあんた子供産めなくなるかもしれないし。」

私は声を上げて泣いていた。

 (シンゴ。。何か言ってよ。)

・・・どうして何も言ってくれないの。・・バカ。

 「シンゴはまだ20歳だし、経済力もない。
  さやはまだ学生でしょ。卒業してからでも子供は産めるんだから。
  さや。何か書類あるでしょ。出しなさい。」

私は、嫌だ。そう言いたかった。

でも、母の言うことは正等である。

納得もできた。

シンゴはずっと下を向いて黙ったまま・・・

 「シンゴもさやも、ここにサインして。」

母が私たちに書類を渡す。

私もシンゴも言われるがままサインをした。

中絶することが決定した瞬間だった。