「やっぱり、私は所詮二番目なんですね」

「え…?」


悔しくて、辛くて、苦しくて、
声も身体も小刻みに震える。


もう限界だった。

二番目じゃ嫌、先輩の一番になりたい。
彼女じゃなくて私だけを見てほしい。
その手で、その唇で、私以外の人に触らないで…


私は少し離れたところに座る先輩に近寄ると、無抵抗の先輩に自分から唇を押し付けた。

精一杯の、触れるだけのキス。

閉じた目尻から一筋の涙が流れる。


やがて唇をゆっくりと離すと、ベンチに置かれた先輩の手に自分の手を重ねた。


「好きなの…先輩のことが好き……」

「っっ」


止めどなく溢れる涙が頬を伝い、先輩の服を濡らす。

先輩が困ってるのがわかるのに、自分の気持ちを止められない。


「どうして私じゃなくて彼女なの⁈もう二番目は嫌!私は…私は、先輩の一番になりたーー」


私の想いを全部受け止めるように、先輩が私を強く抱き締めた。