だけど、そんなのどうだっていい。

先輩と会えるなら都合のいい女でも。
例え遊ばれてたとしても。

先輩といたい。
先輩と会えないなんてもう無理なんだ。




「ーー恵里奈ちゃん?」


先輩の声にハッと我に返った。


「っっ!あ、ごめんなさい!じゃあ、今日はもう映画やめて他のことしませんか?」

「え…?でも、いいの?」

「いいんです、いいんです!先輩と一緒にいれればそれだけで」


ここで我が儘を言えば先輩が困る。

先輩を困らせたくないし…
面倒な女だって思われたくない。

嫌われたくないから、聞き分けのいい女でいるんだ。