やや焦ってるようで苦しそうな目を向けてくる京子に、何故か罪悪感に苛まれる。

京子は正義感が強く、曲がった事が大嫌いな奴だ。
言いたいことなんてすぐわかる。


「だいぶ歳が離れてるようだけど…まさか高校生?」

「…ああ」

「高校生って…あなた本気なの?」


俺の腕を掴む力が強くなる。
俺はその手を掴まれていない方の手で外すと、しっかりと京子を見据えた。


「本気だ。あいつを愛してる」


もう8年前のように、大切な人を手放したくない。

もう、あんな想いは二度としたくないんだーーー。