身体に触れない代わりに机から乗り出し、向かいに座る恵里奈の顎を上げてキスを落とす。


「え?並木さ……んんっ…!」


極上の、スウィーツのように甘い、濃厚なキス。

はぁ、と一瞬出来た隙間から息を吸う声が、俺の理性のブレーキを壊す。

頭を引き寄せ、一切の隙間をなくす。
必死に俺に応えてくれてるのがわかる。

こいつ、やっぱ天然だわ。
どんな反応したら俺が止められなくなるか全然わかってない。

たっぷりと恵里奈を味わったあと、わざとリップ音を部屋に響かせて離れる。

カァッと耳まで赤くなった恵里奈を見て、満たされた気持ちになる俺はやっぱS気質なのかもしれない。

きっと、恵里奈を身体ごと俺のものにしてしまったら、俺は一生こいつを離せないと、つくづくそう思った。



「恵里奈は今日、予定あるのか?」


今日は日曜日。
俺は仕事で一緒にいれないし、家に帰るにしろ何処かへ行くにしろ送っていくつもりだ。