「お願い、します」






季蛍さんは怠いのか、うつむき加減で、少し涙目になりながらも俺にそう言う。











「わかった。でも、辛くなったら………さ。

蒼以外の医者を頼って?俺でも。夏野でも。

高島にも言えるなら言っておいた方が安心だけど……。




言いづらかったら、陽にでもいいし。



陽から俺に伝えてもらうから。」












「…………」











「とにかく。蒼には言えない分、無理はしないで?」









「はい、わかりました」










俺は微笑みかけてから診察室をでた。










これはヤバい………かも。









季蛍さんの気持ちも分かるけど………










大丈夫かな………季蛍さん………