様子見をしながら巡察しているうちに、屯所に着いてしまった。
…まだあいつは物陰に隠れてる。
さて、どうしたものか…

「雪華さん、僕報告しに行ってきますから、無茶だけはしないでくださいね?」
「わかった。」

…もういい、当たって砕けろだ!!
そう考えた私は、本人に直接聞くことにした。

「アンタ何やってんだ?」
「あー、やっぱりばれとったか」

あれで気づかれてないと思ってたのかこいつ…
苦笑いしながら私に視線を向け、男が

「ひさしぶりじゃの、雪華さん」

……何でこいつ私の名前を…
っ!!まさか
私は咄嗟に刀に手をかけて
「アンタ桂小五郎の仲間か…?」

「おぉ、桂さんの仲間ではないぜよ。ちくっと手伝うとるだけぜよ」

「手伝う…?
アンタ尊皇派の奴か」

そうゆうことになるのう、と言って考える素振りをする男…