ランニングを終えた部員は、大会に向けて練習試合を始めた。
ピッチの中でゴールを決める山梨先輩は、キラキラと輝いている。
「南さん。颯はね、幼稚園からサッカーを始めて、ずっとサッカー少年だったんだ。その頃から、将来の夢はプロのサッカー選手だった」
「幼稚園から?それは凄いですね。山梨先輩なら、その夢も叶いそう」
「颯の夢を壊さないで欲しいの。サッカーが出来なくなったら、颯は壊れちゃうから」
「鈴木先輩、私……交際している人がいます」
「へっ!?南さん、彼氏がいるの!?やだ、颯の片想い!?」
鈴木先輩が手に持っていたサッカーボールを落とし、慌てて拾っている。
「山梨先輩はとても素晴らしい人です。先輩の夢、全力で応援します」
「応援……?颯を……?」
「いえ、鈴木先輩の夢を応援します」
「私の夢?そんなのないよ。何を言ってるの」
「鈴木先輩の夢は、山梨先輩をプロのサッカー選手にすることですよね?」
「……南さん」
「『そう』って名前の人は、鈍感な生き物みたいなので。猛アピールしないとわかってくれません」
「颯が鈍感な生き物?」
「私の彼も創なんです。鈍感で相手にしてくれなかったから、私から告白しました」
「南さんから告白?嘘みたい。南さんって、見掛けによらず意外と積極的なんだね。私には……そんなことできないな」
「鈴木先輩、サッカー部のマネージャーを引退したら、好きな人に想いを伝えて下さい。伝えないまま卒業するなんて、きっと後悔します」
「な、なんのこと?」
鈴木先輩はアタフタしながらも、練習試合のスコアや選手の動きをノートに書きとめている。
ピッチの中でゴールを決める山梨先輩は、キラキラと輝いている。
「南さん。颯はね、幼稚園からサッカーを始めて、ずっとサッカー少年だったんだ。その頃から、将来の夢はプロのサッカー選手だった」
「幼稚園から?それは凄いですね。山梨先輩なら、その夢も叶いそう」
「颯の夢を壊さないで欲しいの。サッカーが出来なくなったら、颯は壊れちゃうから」
「鈴木先輩、私……交際している人がいます」
「へっ!?南さん、彼氏がいるの!?やだ、颯の片想い!?」
鈴木先輩が手に持っていたサッカーボールを落とし、慌てて拾っている。
「山梨先輩はとても素晴らしい人です。先輩の夢、全力で応援します」
「応援……?颯を……?」
「いえ、鈴木先輩の夢を応援します」
「私の夢?そんなのないよ。何を言ってるの」
「鈴木先輩の夢は、山梨先輩をプロのサッカー選手にすることですよね?」
「……南さん」
「『そう』って名前の人は、鈍感な生き物みたいなので。猛アピールしないとわかってくれません」
「颯が鈍感な生き物?」
「私の彼も創なんです。鈍感で相手にしてくれなかったから、私から告白しました」
「南さんから告白?嘘みたい。南さんって、見掛けによらず意外と積極的なんだね。私には……そんなことできないな」
「鈴木先輩、サッカー部のマネージャーを引退したら、好きな人に想いを伝えて下さい。伝えないまま卒業するなんて、きっと後悔します」
「な、なんのこと?」
鈴木先輩はアタフタしながらも、練習試合のスコアや選手の動きをノートに書きとめている。

