「これから先も、ずっと一緒にいたい」

「当たり前だろ。ずっと一緒にいるよ」

「ずっと浮気しない?」

「誰が?」

「創ちゃんが」

「俺が? 礼奈以外の女子なんて興味ないよ。礼奈こそ、最近モテすぎて心配だよ。俺は全然かわらないのに、どんどん綺麗になるんだから」

「創ちゃんの目も鼻も口も、全部全部大好き。礼奈は創ちゃんしか好きにならない」

「そう断言できる?」

「うん。運命の赤い糸で固結びしてるから、これはお兄ちゃんにも解けないよ」

「固結びか……」

 俺は隣に座っていた礼奈の頭を、くしゃくしゃって撫でた。礼奈は俺を見上げ、顔をくしゃくしゃにして笑った。

「創ちゃん、オレンジジュース飲む?」

 俺を見上げる可愛い瞳。

「間接キッスだな。いただきまーす」

 俺は缶ジュースを一口含む。

「間接キッスも楽しいね」

 礼奈は俺の頬にチュッてキスをすると、ベンチから立ち上がり手を差し出した。

 俺はその手をしっかりと握る。

 俺の無邪気なお姫様。
 これから先もずっと、俺をドキドキさせて。

 真夏の太陽にも負けない、熱い情熱。
 
 俺の可愛い姫に誘惑されて困っています。 ……と、見せかけて本当はサイコーに幸せ。