1日だけの奇跡

AM11:00

支度を済ませて慌てて家を出る。
駅に向かう途中、仲良く手をつなぎ歩いているカップルとすれ違った。



僕にも彼女がいる…。


…いや正確には…いた。


去年の今頃には、彼女達みたいに手をつなぎ、たわいないことを話しては笑っていた。


毎日が幸せだった。

彼女が僕の全てだった。

ずっとこの幸せが続くと思っていた…。


しかし彼女は僕の前からいなくなった。



…死という最悪の形で…。



僕の前から消えてしまった。