「月奈も、もうちょっと大人になればわかるよ?」


「そんなっ……」


そんなの、わかんないよ。


陽菜ちゃんはなにも悪くないのに、なにもせずに黙って笑っているなんて……。


だけど、その笑顔には後悔なんて隠れていないようで、あたしはそれ以上何も言えなくなってしまった。


たった2つしか違わない陽菜ちゃんの気持ちが、今のあたしにはわからない。


キュッと唇をかんで、下をむく。