ベッドの上で立ち上がり、美影が言う。


「連れて行けって、花火に?」


「当たり前だろ?」


「そんなこと言われても……」


花火大会は人が多い。


バッグの中で必死にしがみついていた4人を思うと、連れて行きたいと思う場所ではなかった。


う~ん……。


と、悩んで黙り込んでいると、先に美影が口を開いた。