そして、家にあった童話の話しと、作者から聞いた話を聞かせた。


「まじかよ。そいつ、俺たちのことが見えていたのか……」


美影が、驚いたように目を丸くする。


白堵も菜戯も汰緒も、動揺の表情を浮かべていた。


「うん……。あの宝石のくだりは美影白堵さんのオリジナルかと思っていたんだけれど……違ったんだね」


「あぁ。人間になるために必要なものだって、俺は噂で聞いていた」


「そっか……」


あたしは3つの宝石をポケットに大切にしまって、立ち上がった。