1人パニックになっていると、後ろから彼女が口をはさんできた。


怒られる!?


一瞬そう思って身構えたのだが……。


「お兄ちゃん、いつも鳥谷さんのこと見てるのよ」


と、彼女が言ったのだ。


お兄ちゃん……?


「……兄妹ですか……?」


「あぁ。そうだよ」


そう言ってうなづく彼に、あたしは力がぬけてその場に座り込んでしまいそうになる。


彼女じゃ、なかったんだ……。