…早朝5時半。

オレは一人起き、仕事へ行こうと準備を始める。


「…まだ眠っててよかったのに」

目をこすりながらこちらに来たパジャマ姿の羽菜に、

可愛く思ってしまって、思わず抱き寄せた。


「朝ご飯はしっかり食べなきゃダメですよ」

そう言った羽菜は、ニコリと笑った。


…確かに朝ご飯は大事だとは思う。

でも、もうすぐ出ようと思っているので、食べてる時間がない。

困ってしまったオレは苦笑い。


「時間がないんですよね?」

「…当たり」


「でも、スープ飲む時間くらいならありますよね?」

「え?あ~うん」


「温めるだけですから、その間に身支度してください」

そう言った羽菜は、キッチンに行くと、鍋を火にかけた。

オレはそそくさと準備をし、準備が出来ると、テーブルに座った。


「はい、ちゃんと食べていってくださいね」

「…美味そう」

…いつの間に作っていたのか、具だくさんの洋風スープ。