「おい。…尋翔」

「ぅえっ?!なっ、なに?」


 声が上ずったのは、自分でもよく分かった。


「お前………。いや、なんでもねぇ」

「え…?…う、ん…」


 ぎろりと尋翔を睨んだ悠翔は、軽く舌打ちをして、どこかへ行った。


「ごめん…。ごめんね、悠翔」


 悠翔の背中に、尋翔はそう呟いた。